学生時代に、模擬国連というサークルに参加していて、こんな話をしたことがある。
「みんな進路が違うけれども、10年後でも、それぞれの専門性つけたうえで、集まって何かできたらいいよね。」
それが2008年だった。

私は大学卒業した後、マレーシアで現地の高校生や大学生に環境啓発を行って、帰国後、オックスファムという国際NGOに勤務して、青少年育成や社会を変えるムーブメントづくりにかかわった。2012年に、オックスファムの親善大使のロックバンド、Coldplayのライブで啓発活動をした際に楽屋でバンドメンバーに会えたり、それなりに楽しかった。

coldplay2012_1

大学時代に友人たちでNGOや市民活動に参加している人は少なく、多くは民間企業や公務員として働いている。それでも、OBOG会などで久しぶりに会うとうれしいもので、話の内容などで以前との違いを感じることはあったけれども、人間として変わらない本質的なものをいつも感じていた。

自分の海外出張にあわせて、現地に赴任している友人に会えたり、こういう形で人生が交差するのも歳をとることの楽しみなのだと感じたりした。また、国際協力や社会貢献業界の関係者を大学時代の友人に紹介ができたりと、そういった新しい交わりもうれしいと感じます。

大学を卒業して数年がたつ頃になると民間企業を退職して、起業をしたり、JICA(国際協力機構)の青年海外協力隊に応募したり、あるいは、国際協力や社会貢献部門で働くために進学をし始める友人たちもいた。

模擬国連の一人も、某メガバンクを退職して、地方病院の海外進出プロジェクトにかかわりだしたという話を聴いたのもちょうどその頃だった。ミャンマーのヤンゴンに移り、現地でのプロジェクトのリーダーとして活動を始めていた。数年後、模擬国連の後輩もそのプロジェクトにかかわりだした。

前々から「ヤンゴンに来ないか?」と言われていたので、今回、ヤンゴンを訪れ、事務所の清掃などのお手伝いをしてきた。

卒業からちょうど10年。
「10年経ったらみんなで何かしよう!」に一歩ずつ近づいていることはとても感慨深い。
Yangoncity
ヤンゴン市内にて(Photo by Yoichi SUZUKI)