facebookやTwitterで突然、 #Metooというハッシュタグが欧米の友人たちの投稿であふれだした。
何だろうと思い調べたところ、とある女優の投稿がきっかけだったようだ。



もしあなたがセクシャルハラスメントや性的な攻撃を受けたことがあるならば、Metooと書いてこのツイートにリプレイしてほしい。
これはアメリカ人俳優の Alyssa MilanoがTwitterでの呼びかけでした。
画像には、"もしこれまでにセクシャルハラスメントや性的な攻撃を受けたことあるすべての女性がステータスにMe Tooと投稿すれば、この問題がどれだけ大きな問題なのか示すことができる。"と記載されています。

こうした動きに対して、欧米を中心に俳優やアーティストなどが参加し、女性だけでなく、LGBTQや男性も参加しています。
BBC(英国国営放送)によればハッシュタグが使用された回数20万回を超えたそうです。

そもそも事の発端は、ハリウッドのプロデューサーであるハーヴェイ・ワインスタインによるセクハラ及び性暴力に関する告発が相次いでいる中で、Alyssa Milanoが声を上げました。詳しい詳細に関しては他のウェブサイトに譲るとして、俳優やアーティストなどの著名人がこうして声を上げていくという姿は、多くの人々の模範にもなり、私たちの日本社会でも著名人に期待したい姿だと感じました。

#Metooというハッシュタグには、多くの人々のこれまでに受けてきたセクシャルハラスメントについての嘆きや悲しみ、怒りがあふれています。こうした多くの投稿があるなかで、以下のような投稿も多くの人にシェアされました。

投稿はしていないけれども、#Metoo ムーブメントの主旨に賛同しているみなさんへ、あなたは愛されているし、大切な存在だし、あなたは信じられています。あなたは決して、あなたの身に起こった出来事を無理に話す必要はないし、そのことを誰にも負い目に感じる必要はないのよ。
シェアを行ったのはアイオワ大学の学生であるGrace Starling。彼女はジョージア州で採択された州議会法案51(ジョージア州の大学内で行われた性犯罪の捜査を緩くするといわれるもの)に対する反対活動などを行っている学生で、ホワイトハウスなどでの陳情活動を行っている活動家でもあります。彼女のこのツイートは1万6000回を超えるリツイートをされています。

欧米で行われているアクションでは、参加の呼びかけがあります。ただし、この参加というのは本人が参加をしたいという意思があったときでよく、全員が強制的に参加しなければならないものではありません。日本社会では、同調意識が強いように思われますし、こうした投稿を見ると「私も投稿しなきゃ」と、特に問題意識が強い方は苛まれるかもしれません。しかし、もし過去の体験でこうしたことを考えるのも嫌だという時は、投稿はしなくて良いと思います。自分の中で外に対して向き合っていきたいという人が行動をすればよいものですし、また、その境地にいたるか否か、あるいは至るまでの時間も個人差があるものだと思います。(また、日本社会では他者の痛みに共感するという環境が整っているとは言えない部分があるように思います。そうした社会の中でのこうした発信はさらに発信者の痛みが増す場合もあるかと思います。投稿ができないことでつらい思いはしなくてもよいと思います。)

*なお、このMe tooアクションは、体験談を書く必要は必ずしもなく、ただ単純にMe Tooと記載するだけでもよいとのことです。


Kingsley Huang_Emma Watson_95
フェミニストとしても活動している女優のエマ・ワトソンは、一連の事件に関して、ハリウッドの変革を訴えています。
(Photo by Kingsley Huang)



【おまけ】
エマ・ワトソンによる関連したツイート

私はセクシャルハラスメントを受けたすべての女性の味方です。そして、彼女たちの勇気を尊敬します。女性に対するこのような誤った現状は終わらなければなりません。


この瞬間でも女性は影響を受けている。でも、私は男性でも、いえ、どんな人に対するものでもセクシャルハラスメントに苦しんでいる人の味方です。