4月6日にアメリカ、ニューヨークでWe Day NYという10代の若者たちが社会を変えていくことをテーマにした一大イベントが開催された。カナダ発祥のフリー・ザ・チルドレンがはじめた活動であり、世界各地で開催されている。
今回はyoutubeにて、ライブ公開されていたので開始から4時間ほど視聴した。

スピーカーには、退役軍人や障害を負っている方、10代の活動家など様々な方がいました。その中でも、特に気になったのが、公文書に登記されていない若者のスピーチでした。
 
当日、スピーカーを務めたAngie Riveraによるストーリーテリング

スピーカーのAngie Riveraが来ていたTシャツに"Undocumented, Unafraid, Unapologetic"と記載してあったので検索をしてみた。ちなみに、日本語にしてみると、"登記されていない、恐れない、弁解をしない"だろう。


アメリカにおける移民、特に登記されていない移民問題は深刻で、特にメキシコなどから1000万人近い不法移民がいるといわれ、不法に滞在しているため登記されていることもなく、そのため、法的に保証される人権などの保障は一切なく、個人の証明や社会保障番号がないためまっとうな仕事につくことも難しく、学校に通うことも難しい。特に、幼い時にアメリカに連れてこられた子どもたちにとっては、故郷ともいえるアメリカにもかかわらず、教育などを受けられず、疎外されて成長することになる。


"Undocumented, Unafraid, Unapologetic"という言葉は、おそらく、こうした現状に対してのアクションか何かだろうと考え、検索をしてみると、The Immigrant Youth Justice League (IYJL)という団体が表示された。移民に連帯を示し、正義を求めるグループといったところでしょうか。


The Immigrant Youth Justice League (IYJL)
http://www.iyjl.org
 

気になってウェブサイトを見てみると面白いニュースを見つけました。
Jane Addams Hull-House Museumで普段は行われている写真を使った移民の人々に関する展示会が"“I Define Myself: Undocumented & Unafraid” Portrait Project"として開催中とのことです。元々はInside Out Projectとして前述の美術館で行われており、ウェブサイトに行くとどのような展示なのか垣間見れることができます。


UNDOCUMENTED AND UNAFRAID WITH THE JANE ADDAMS HULL-HOUSE MUSEUM
http://www.insideoutproject.net/en/group-actions/usa-chicago
 

ポートレイト写真を使ったアクションは、その被写体となった人の人間性を移すことができ、ニュースでは情報として入ってくる事柄を同じ人間の課題として認識することができます。
日本でもLGBTをはじめとした多様性に関するプロジェクトであるOut In Japan[関連記事 ]や、女性たちの視点から東日本大震災を伝えるフォトボイス活動(東日本大震災女性支援ネットワーク)などがある。


アメリカでの移民をめぐる状況の理解を促すために、写真をはじめ、アートを通じて社会に発信するという方法は、共感ベースに活動を展開するうえでも一つの方法なのだろうと思う。
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(Original Data from IYJL